dimensionにはやっかいな「側面」がある
3D(三次元)の"D"はdimension。元々の意味は「タテ・ヨコ・高さ」を表す「寸法」で、家電などのパンフレットには必ず
Product Dimensions 40 x 15 x 20 inches
なんて表記があります。ここから発展して、「大きさ」「容量」「重要性」「女性のスリーサイズ」なんて意味も持ちます。
ところがこのdimension、ビジネスの世界でもよく出てきます。そしてどうにもこうにも訳しにくいことが多いのです。
the strategic dimension of negotiations
focus on the wrong dimensions in their campaigns
improve our performance on environmental and social dimensions
万能の逃げ道は、とりあえず「側面」と訳すことだと思います。これならほぼ意味が通じます。しかし、いまいちしっくりとこないことが多いのです。「側面」という日本語は、どうもインパクトに欠ける、あいまいな言葉だからでしょうか。
そこで、文脈に応じて、「局面」「切り口」「要素」「次元」「特質」などの訳語を使う可能性も考えますが、どれも「なんだかな〜」という冴えない訳になりがちです。
多様な意味を持つ難しい英単語を、「これしかない!」と思えるどんぴしゃの日本語に訳せた時は、「自分は天才じゃなかろうか!?」と気分もハイになって作業ペースも急に上がったりするのですが、ことdimensionに関しては、毎回のように苦労するわりに、そういう気分になれたことがありません・・・・