主夫と翻訳

翻訳をしていると、日本語にするのが悩ましい言葉にたくさん出会います。検索すると、その言葉の訳語に悩んだ先人たちの声がたくさん見つかり、孤独な翻訳作業が少し楽しくなります。そして、自分もそんな言葉を残したくなりました。

"Boomaissance"はバブリーな中高年にカネを使わせること

"Boomaissance" (ブーメサンス)という言葉を初めて見かけました。

 

辞書にはもちろんでていないし、新語に強いオンライン辞書にもまったく定義がありません。

ただ、使われ方を見ていると意味は簡単にわかります。

要するに、米国でも若いミレニアル世代はカネを使わなくなった──格差の拡大、右肩上がりの将来像を描けない不安、モノからデジタルとか、所有からシェアとかの価値観の変化、など理由はいろいろでしょうが──

そこで、日本の中高年層と同じく、カネを持っていて消費マインドも旺盛なベビーブーマー世代にカネを使ってもらおうと、彼らを対象にした商品開発やマーケティングが注目されている、ということみたいです。

 

ベビーブーマー(Boomer)の復興(Renaissance)=ブーメサンス

 

グーグルで検索しても30件しかヒットしないので

2014〜17年ごろに一部で使われてひっそりと消えかかっている半死語なのかもしれません。

 

ちなみにミレニアル世代の次の世代は

i Generation (iGen)

Generation Z

などと言われており、私の中学生の息子もここに含まれると思いますが

彼らは本当に物欲が低いですね。

私が見るかぎり、(先進国では)周囲にモノがあふれかえっていることがその理由だと思います。